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滝おやじの巨石奇石の地学 訪問記録     
  山梨県甲州市深沢 大石神社の巨石  2013年4月訪

<調査結果>

 甲府花崗岩の段丘礫層上にあるが、段丘面上に斜面からの土石流扇状地が載っている地形である。
 この神社の神体石になっている巨岩は、花崗岩でなく、斜面より転落してきたホルンフェルス化した砂岩?の転落礫と思われる。

 この巨岩が1つだけポツンとあり、何故存在するのか、いかにも不思議と思われたであろう感じの立地である。
 <観察>
深沢の大石神社は日川の支流、深沢川の中流、南側にある。
深沢川の河岸段丘(上流の甲府花崗岩体からの円磨された長径2〜3mの花崗岩礫でできている)の上に、南側谷斜面からの土石流堆(ホルンフェルス化した砂岩・泥岩層からなる)が乗っている地形。 神社は土石流堆上にある。
 砂岩泥岩礫は細かく割れて大きくて30-40cmのものが大部分であるが、時に、巨大な角礫が土石流体の末端付近に見られる。
 この巨礫のうち特に巨大な1個が、神社のご神体となっていて、その前に、社殿と拝殿が作られている。
石の記載: 1.0×2.5×1.5mぐらいの直方体の巨岩で、長辺を土石流堆の傾斜方向に向け、斜めに傾いて周囲から完全に露出している。
 埋まっていないことから、土石流礫というより転落礫と考えた方が良いと思う。 
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