千曲川水系の大洞川(菅平川)支流唐沢 唐沢の滝 滝の地学記録カード    HPトップへもどる 
図1 唐沢の滝  画像提供 三明 弘氏
 <趣旨> 溶岩層を削るタイプの典型的な滝と思う。
         特色は、滝面の移動がみられることかな。

 <もくじ> 文中の図は、滝おやじ作図。無許可複製不可です。 

 概要 ・・・・・下に続いています。 お急ぎの方は、概要だけで。(^_^.)

 観光と交通

 既存文献紹介

 唐沢の地形概要

 遷急区間の地形

 遷急区間より下流の谷

 滝面・滝崖の観察

 滝の諸元

 参考文献
 概要
 長野県上田市菅平高原にある滝。
 渓流は千曲川水系の大洞川(菅平川)の支流唐沢。 四阿山より流下する唐沢が、本流菅平川に合流する地点近くにある。
 本流沿いの国道406号の唐沢橋から見え、看板もある。滝下まで遊歩道あり。
 高さ8m×幅8mほどの壁状直下型の簾滝*1で、滝下に幅広の滝下広場*2がある。滝下の水面は浅く、本来の滝壺は埋まっていると推定される。
 滝の下流は、土石流河川の渓相で、火山砕屑岩層を侵食した幅広の侵食谷底をなし、谷底は両岸から崖錐で覆われている。
 滝下付近を、短時間見ただけなので、全体像を把握したとは言えず、滝の上流、下流部の踏査が必要である。

   ●瀑布帯
 滝の上流を見てないので、瀑布帯の詳細形態は未確認である。しかし、河床縦断図から見て、支流懸谷滝が、溶岩層(層厚20mほど)を侵食して形成した降順瀑布帯*3である。唐沢滝はその瀑布帯の最下流の本滝に当たる。
 唐沢の滝は、溶岩層と火山砕屑岩の境界に立地し、壁状直下型の滝面が一見、溶岩層のみから成るように見えるが、滝面上部に溶岩層があり、下部に未固結の火山砕屑岩層がある二層構造の滝である。この滝面構成は、火山山麓にある直下型滝の通例である。
   ●滝の水量・・・・「菅平高原の自然」による。
 滝より上流の流域面積は7.6平方kmで、そこそこある。しかし、唐沢は中流以下が火山麓扇状地を流れるので、伏流して、滝の上流地点では、普段の河川水量は少ない。
 滝の上流すぐの所に多量の湧水があり、水量が増加して、滝が水量豊富のように見える。

   ●滝の側方移動
 この滝は、異常に滝下広場が広い。滝下から見上げると、右岸側→左岸側に、滝の位置が側方移動したと推論される形状をしていて、異常に広い滝下広場は、滝の側方移動によるものと解釈できる。
 滝の側方移動現象は、しばしば見られる現象だが、唐沢滝の事例は、好例と思われる・・・・・・再度言うけど、下流側からだけの観察なので、滝の上流側の地形を見ないと不確実だが。(^_^;)

 以上、平凡そうだが、典型的という所に一見の価値ある滝と思える。 上流下流の情報御存じの方教えてください。

---(注)-------------------------------------------------------------------------------------
*1簾瀑:滝面(滝の水の落下する部分)の縦横比率による滝面の景観用語。滝面幅を1として、高さがその何倍かで区分。壇瀑:0.5以下。簾瀑:0.5-1.0。幕瀑:1.0-2.0。幟瀑:2.0-5.0。帯瀑:5.0-10.0。条瀑:10.0以上
*2滝下広場:滝直下の河道は一般に平面円形に広がる。この地形を滝下広場と呼ぶ。岩盤が抉られて滝壺を作ることもあるが、くぼみのない岩盤であることも多い。
*3降順瀑布帯:瀑布帯の縦断形による分類名。下流側よりみて最初に大きな滝(本滝)があり、その上流の滝(上滝)が、小さいたきである瀑布帯をいう。反対に、瀑布帯の上流側に大きな滝が出てくる瀑布帯は、昇順瀑布帯。

 観光と交通      ページのはじめに戻る
図2 唐沢の滝位置図
国土地理院2.5万地形図「菅平」より作図
1.滝の名称
 滝の名称は、川の名称「唐沢」からきたと思われ、観光滝風の命名で、別名の存在も考えられる。

2.滝の利用
 滝の左岸に、縄文〜弥生〜土師の岩陰遺跡がある。県指定。現在は崩落により埋没しているとのこと。
 未見。滝の微地形との関係、未確認。

3.説明板等
 説明板なし。 標柱がある。  滝上の遺跡の説明板がある。

4.大体の場所 →こちら   (世界測地系) 北緯36度31分12.49秒、 東経138度20分15.45秒
 地形図の場所は、5万地形図「蓼科山」 2.5万地形図は「菅平」。

5.滝へのルート
 国道から見える。
 難易度 簡単 上田市菅平高原の国道406号の唐沢橋から見える。国道に看板がある。
 駐車場はないが、滝の下まで、整備された道がある。

6.ガイドブックの記述
 (1) 滝の本には、大抵採録されている滝である。一例として、北中康文(2004)日本の滝1.東日本の滝 より
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唐沢の滝 落差15b/幅10b<直瀑>
 菅平高原を流れる唐沢にかかる滝でレースのカーテンを垂らしたような幅広の流身が美しい。国道406号線が唐沢を渡る橋上から望めるが.滝のそばまで歩道も設けられている。新緑のころは水量も豊富で,付近には菜の花が咲き乱れる。1962年.滝の左岸から縄文時代の遺跡を示す獣骨が出土したが.現在は崩落により埋没している。 ◆地質/四阿火山の安山岩溶岩 第四紀更新世
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  (筆者注) 滝の地質は溶岩層だけではなく、上記したように、溶岩と火山砕屑岩の2層構造である。

7.遺跡の説明板文面

  長野県史跡菅平唐沢岩陰遺跡
指定年月日 昭和四八年三月一二日
所在地 上田市菅平高原1278の937
 この遺跡は、菅平高原唐沢に沿った溶岩泥流末端の岩陰(1240m)にある。
 岩陰の幅は約15m、高さ5-6m 奥壁から岩庇縁まで2〜2.4mあり、岩陰直下及び□□に剥落した岩塊とその上に積もった土壌が堆積し張出し部分をつくっている
 菅平高原には、多くの洞穴、岩陰等が発見されているが、この岩陰遺跡は最大のものである。
 昭和38年の発掘調査により縄文式土器、弥生式土器、土師器、骨角器が多数発見されており、特に装飾品を含む骨角器は県内では珍しく、また弥生時代遺物の発見は、弥生人の高地における生活状況を提示する例として注目される点である。
 現状は、岸壁の風化により、巨石が崩れ様相の変化が著しいが、眼下に唐沢を臨み、背後に広大な高原をひかえ、飲料水に事欠くことなく、動植物資源に恵まれた良好な生活の場であったと考えられる。
 昭和52年3月 日 長野県教育委員会 上田市教育委員会

 既存文献紹介  塩野入忠雄『菅平高原地方の地質』 昭和58年 銀河書房に地学的な紹介がある。    ページのはじめに戻る
   塩野入忠雄 『菅平高原地方の地質』 昭和58年 銀河書房 より
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<唐沢ノ滝>
 引用開始・・・この滝は、菅平高原上を流れる唐沢が、その末端で本流の菅平川に落ちるところ、唐沢溶岩にかかるものである。高さ、幅ともに約10m、緑間に飛沫を上げ、轟音をたてて落ちている
 滝をかける唐沢溶岩(複輝石安山岩)は、板状節理を見せている。いわゆる滝の後退現象で、滝をかける崖は、菅平川への合流点から約50m奥に後退している。かつては直接にこの滝は菅平川へ落ちていたのであろう。
 本流の菅平川の浸食が甚だしいので、支谷の唐沢の河床はこの滝の落差だけ本流の河床よりも標高が高くなっている。
 すなわち支谷の唐沢は本流の菅平川に対して懸谷(hanging valley)となっている。

 (筆者注) 「合流点から50m」というのは、誤り。合流点から約300mあり、大洞川(菅平川)の段丘崖からの侵食後退量は、国道からの距離とほぼ同じで、約150mはある。段丘崖(国道)から滝まで、火山砕屑岩層を侵食しているので、侵食が容易で、後退量が大きくなっていると思われる。同時に、侵食谷の幅も広い。

<唐沢溶岩 複輝石安山岩>
 唐沢ノ滝をかける溶岩およびその谷口付近の菅平への道路沿いの溶岩が、標式溶岩である。この溶岩は前記の大明神沢溶岩の末端であろうとする報告もあるが、大明神沢溶岩のようにカンラン石も含まず玄武岩質でないので、ここでは別の溶岩流、唐沢溶岩として区別する。
 この溶岩は、大明神沢溶岩に次いでの噴出と見られる。その溶岩流は裾野末端の菅平川まで流れてきているところを見ると、その噴出量は多く、相当に広い分布と思われるが、上部溶岩などにおおわれているので、この唐沢ノ滝付近の小範囲にしか露出を見ない。板状節理がよく発達している。
 この溶岩流は、大松山の山塊に突きあたり、旧菅平湖(現在の菅平湿原)を堰き止めたのである。

<唐沢(ダボス川)>
 唐沢は、板子岳中腹の板子岳溶岩流の末端斜面の「長老清水」を水源とし、ダボスの溶岩流の丘陵をかすめて南西流して菅平川の左岸に注ぐ谷である。全長約4.5kmある。上流はまだ谷の浸食が進まず、若い火山裾野の地表上に刻んだ雨裂状のところもある。谷の発生発達の観察に興味深い。その末端が菅平川に落ちるところ唐沢ノ滝となっている。すなわち本流の菅平川に対して懸谷となっている。
 最近スキーのダボスの丘にちなんでダボス川と俗称することがある。
 流量は、唐沢ノ滝下で約0.41汀/S(夏季平常時)と本流の菅平川に次いで大量であるが、しかしその多くが滝の上段付近の僅かな地域での湧水に依存する。
 この川の水質は、上流は非常に良いのであるが、中・下流の生活排水による汚濁は甚だしい。しかし唐沢ノ滝下では、かなり回復する。これは滝の上段の多量の湧水と、飛操のための自然回復による。ダボス下でのPH6.7である。・・・(引用終わり)
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 (筆者注) かなり前の記録なので今はどうか分からないが、滝の水は飲まない方がいいような気がする。
 
 唐沢の地形概要    ページのはじめに戻る
図2 唐沢の滝位置図
国土地理院2.5万地形図「菅平」より作図
図3 菅平概念図 図4 滝付近地形地質図
国土地理院2.5万地形図「菅平」、5万地質図「蓼科山」より作図
  この地域の成り立ちは、四阿山より流下した唐沢溶岩層等が、西方の基盤山地に当たり、菅平川の谷を堰き止めて、古菅平湖を形成。その湖に菅平湖成層が形成されて埋積され、その上に、東方より唐沢川などの火山麓扇状地が発達した・・・図3参照。
 その後、図2のように、菅平川が下刻して、湖成層を下刻し、その下刻が支流の唐沢に波及して、菅平川合流点より唐沢が下刻をはじめ、合流点のすぐ上流で唐沢溶岩層に当たって、遷急区間を作っている状態と解釈される。

 図4に、唐沢滝付近の溶岩層の分布を示す。川の南西部分の山地は基盤岩類。
 桃色の部分が、唐沢溶岩層。その上を、未固結の火山麓扇状地礫層が覆っている。唐沢溶岩層は、20m程の厚さの固結した安山岩質の溶岩層で、溶岩の下には火山砕屑岩があり、その下は、菅平湖成層。いずれも未固結な地層で、溶岩層が緻密で硬い侵食に強い地層として機能している。
 この溶岩層が河床に出てきてしまったので、唐沢の下刻が進まず、苦労している状態である。

 図5に、唐沢の侵食が下流で止まっている状態を示す。
 支流が本流の合流点から侵食を始めてすぐで、十分侵食が進まず、滝で合流する状態を、懸谷、懸谷の滝というが、唐沢の下流の状態は、懸谷の滝起源の遷急区間がやや発達して、上流側に移動した状態である。
図5 唐沢中・下流の河床縦断面
 遷急区間の地形   ページのはじめに戻る 
図6 滝付近の河床縦断

図6は、2.5万地形図菅平を元に、作成した、滝付近の河床縦断図である。
 唐沢滝の上流部(比高10m、区間長約100m)が、唐沢下流からの侵食が溶岩層を削っている区間で、瀑布帯になっていると思われる。
 この区間を、「唐沢の滝遷急区間」、「唐沢の滝瀑布帯」と呼ぶことにする。
 実は、滝から上は現地調査していないので、詳細は分からないので、図では単調な直線に書いているが、実際は、小滝群が存在し、階段状になっているはずである。 なお、唐沢滝の下流の段は、土石流巨礫による段で、滝モドキ。
図7 滝付近の概念地質断面図

 この遷急区間の地質断面は、図7に書いた概念図のようになると思われる。*1 
 以上のような形の瀑布帯を、降順型瀑布帯 とよんでいる。
 以前調査した、那須火山麓の乙女滝瀑布帯と類似した形状を示す。
 注) 那須の乙女滝瀑布帯の侵食形態・・・・・http://chibataki.moo.jp/kengaitakicard/sawanagawa.html 参照

 20mほどの溶岩層を侵食している瀑布帯で、本滝(唐沢の滝と乙女の滝)が、最下流の溶岩層と火山砕屑岩の境界にあり、平衡後退する直下型の滝をなすこと、本滝上流に溶岩層を分裂後退して侵食する上滝群があることなど、同じような立地である、

 唐沢の滝は、滝面が平行後退する瀑布帯最下流の直下型滝に当たり、後退量は、地形・地質から見て150mほどである。未調査だが、唐沢滝の上流には、主に分裂して後退する侵食形の上滝群があり、その先頭は唐沢滝から100m以上上流に達しているものと予想される。
 
 遷急区間より下流の谷  ページのはじめに戻る
 
図8 国道より見た唐沢の谷と滝面 図9 滝の下流の谷 右岸の崖錐上から。
 滝の下流は平面が三角形に開いた谷になっている。

 谷の谷壁は溶岩層からなる急傾斜の侵食崖で、その下部に崖の崩れた礫が堆積した傾斜30度以上の崖錐が発達。
 谷底の地質が、未固結な火山砕屑岩層や湖成層と思われ、それを反映して滝の下流谷の平面形が、三角形に開いているらしい。
 河床には大きな礫が見られ、洪水時には、土石流が出る川のようだ。
 滝面・滝崖の観察
図10 唐沢の滝正面図
図11 唐沢の滝平面図
図12 唐沢の滝断面図
図13 滝面と埋まった滝壺

図14 滝面下部の火山砕屑岩層

 図15 滝面下の角礫堆積
 図10〜12で、滝の正面図、平面図、断面図を示す。*1
 この滝の特徴は、直下型の滝、埋まった滝壺、広い滝下広場、滝面の移動などである。以下、特徴を列記する。




 1.滝面の形
 前述したように、本滝の通例である、溶岩と火山砕屑岩との境界に立地する壁状直下型滝面の滝。滝面上部は溶岩層で、下部・滝壺が火山砕屑岩よりなる。
 火山砕屑岩部の滝壺の拡大により、滝面の溶岩層が剥離落下することにより滝面が平衡後退する移動タイプの滝である。
 図13.14参照。


2,土石流河川の河床地形
河原はやや円増された巨礫が散在し、土石流による運搬が行われている河川である。滝の下流にある段も、巨礫による段で基盤岩の滝ではなく、滝モドキである。
 滝壺も本来の滝壺は埋まっていると思われ、現在の滝下の水たまりは、土石流の堆積による水たまりで、滝壺モドキというべきものである。
 このような、埋没した滝壺や、巨礫による滝壺モドキや滝モドキの存在は、土石流河川での滝下流でよく見られる。


3.滝面直下の崩落礫
 図15に見えるように、滝面直下に、滝面の溶岩層が崩れて崩落ブロックの角礫となり、堆積している。
 礫形が全く円磨されていないので、土石流委より運搬されてきた礫との差は明瞭である
 このような、新鮮な崩落礫は、通常は洪水時に土石流により流れてしまうものであり、残っているのは珍しいと思う。
 近年、土石流が発生していないのであろう。


4.滝面の側方移動と広い滝下広場
 図10および16に示すように、右岸側より左岸側へ滝面が側方移動し旧滝面跡が段丘断面のように見られる。
 旧滝面の下部にある旧滝下広場は、右岸滝崖からの崖錐により埋積されている。
 新旧2つの滝下広場により、広い滝下広場が形成されている。
 
 なお、滝面が側方に移動したのに伴い、滝の下流でも、河道が側方に移動し、崖錐に覆われたと思われ、幅広い谷底地形が形成されている。
 滝面の移動については、滝上流の地形のさらなる観察、谷の形成については、下流側のさらなる観察が必要で、これ以上のことは不明。後考を待つ。

 図16 滝面の移動  帽子は三明氏の頭
 滝の諸元       ページのはじめに戻る
滝の名称 唐沢の滝
所在地 上田市菅平高原
水系  千曲川水系
渓流名 大洞川(菅平川)支流 唐沢
    標高1230m地点
地図  2.5万地形図「菅平」
概略位置 地図は参照。
交通位置 ここ
難易度 2 滝下には川沿いの遊歩道沿いがある。・・・滝の上には、行ってない。道あるはず。
緯度経度
      (世界測地系) 北緯36度31分12.49秒、東経138度20分15.45秒
      (日本測地系) 北緯36度31分01.77秒、東経138度20分26.77秒
流域面積 7.6 ku 流域は、四阿山火山の根子岳山頂部から発し、火山体原面を流れ、下流の火山麓扇状地で浅い峡谷となって滝に至る。土石流河川。
       ただし、火山麓扇状地を流れるため伏流して、下流では水量に乏しい。滝の豊富な水量は、滝のすぐ上流での大量の湧水で水増しされるため。
滝高 8m(目測)  滝の高さは本によりいろいろで、北中康文(2004)は、高さ・幅が15×10m、塩野入忠雄(昭和58年)では、10×10mとなっている。
    測定する時間が無かったので、確実ではないが、私の見たところ、高さ8m強×幅8m弱ぐらい と思う。
地層 四阿火山の安山岩質溶岩(唐沢溶岩層)とその下位の未固結火山砕屑岩
岩質・構造 唐沢溶岩(安山岩)とその下位の未固結な火山砕屑岩層との境界。 緩い順層。 
成因 支流型の滝
変遷 本流の下刻により形成された支流懸谷瀑布帯の本滝。
 降順瀑布帯で、唐沢滝(本滝)の上流には、上滝群の瀑布帯(比高10m程度)が予想されるが未確認。
 侵食後退量 約150m 本流の側刻侵食崖位置(国道の位置)より
滝面 形態 縦横比 1:0.75に近く簾瀑、直下型。半円形の滝下広場で、全面滝壺が埋まっているらしい。
   滝面の崩壊角礫が滝壺に堆積しているのは珍しいと思う・・・・最近、大きな洪水がないのか。
年代・同期 瀑布帯の年代は、火山麓扇状地面他の地形面の年代が分からず不明。

調査記録
調査日 2009/08/24  調査者 吉村光敏 三明 弘  野帳19-15 撮影年月日 090824 091005 
 参考文献
塩野入忠雄()『菅平高原地方の地質』 昭和58年 銀河書房
窪田文明著(1995)『信州の滝紀行 名瀑100選』 郷土出版社 147p
信濃毎日新聞社出版局編(1998)『信州日帰り滝めぐり』 信濃毎日新聞社 199p
竹内敏信+日本滝写真家協会(2001)『日本の滝1000 和みの滝350』 滑w習研究社175p
北中康文(2004)『日本の滝1 東日本661滝』山と渓谷社 431p
木田 薫(2005)『日本滝名鑑4000』東方出版株式会社 514p
河内晋平(1974) 5万分の一地質図「蓼科山地域」及び同 説明書 工業技術院地質調査所
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